羽毛ふとんのお手入れのしかた
軽くて、あったかい羽毛ふとん。
20、30年前は高嶺(たかね)の花でしたが、最近は使用されている人も多いハズ。
最近は、お求めやすいものや「洗える」機能がついたものなど、いろいろ出てますもんね~
そんな、羽毛ふとん。お手入れはどうしてます?
キチンとお手入れしないと、カビやダニさんが大繁殖・・・・・なんてコトにもなりかねません。
いや、ホント。
それだけ羽毛ふとんの中はヒトだけでなく、いろんな生き物が快適な環境なんですよ?
ダニさんが大繁殖すると、寝るたびに全身かまれるし、カビが出るとぜんそく持ちの私にはツラいんですよ。。
何でもそうですけど、キチンとお手入れすれば快適に使えますし、なにより長持ちします。
というコトで羽毛ふとんのお手入方法、いってみましよう!
あ、あくまで一般的なダウン製品の取り扱いを解説していることをご了承下さいね。
【まずは、自宅で洗濯できるかどうかを確認!】
製品に必ずついている洗濯表示を確認しましょう。
ここで下のような表示があればOK。
自宅で洗濯できますよ。
しかし、
このような表示があったり、「上記の洗濯可能の表示が無い」の製品は、ご家庭での対処は、ダンゴ化・縮み・色泣き・色移りなど、かなりのリスクを伴いますので、迷わずにクリーニング店に依頼しましょう。
特にガワ生地にシルクを使用しているものは自宅での洗濯はできませんのでご注意下さいね。
意外と多いんですよ。シルク。ホントに注意して下さいね。
【洗いはダウンジャケットと同じ】
リスクが低い洗い方は、ダウンジャケットと同じなので
をご覧ください。
洗濯機でも洗えないことはないですが、団子になるなどのリスクを考えると、手洗いをオススメします。
注意事項も要チェックですよ。
ところで、ダウンジャケットのお手入れと大きくちがうのは、【乾燥】です。
入っている羽毛の量が断然多いので、ここでキッチリ乾燥しないとカビ・ダニ・ふんわりしない、などの障害が出ます。
洗わなくても、せめて乾燥をキッチリやれば、カビ・ダニを死滅させ、ふんわりが続きます。
でも、時々は洗ってあげてくださいね。洗わないと、汚れが羽毛にたまって徐々に“へたって”(ボリュームがへって)きますから。
【乾燥】
基本は、大物用か対応した乾燥機での乾燥がベスト!温度調節機能があるものなら、なお良し!
ただし、寝床で乾燥する「ふとん乾燥機」は、温度のムラが大きいのであまりオススメしません。
※経年劣化などで、ガワ生地が弱っている場合(破れかけ・ぬい目の開きなど)は、乾燥機による乾燥は向きません。よく点検しご注意ください。
[設定温度は50~70℃。乾燥時間は約30分。]
乾燥機の設定温度は、50~70℃にしましょう。ダニを死滅させることができる温度が「50℃以上」であり、70℃をこえると羽毛にダメージを与えてしまうので、この温度帯がイチバン!
温度調節機能がない乾燥機の場合、2回・3回と乾燥をしましょう。乾燥時間を長くすることで死滅する確率があがります。
10分ごとに一時停止をして、羽毛ふとんの姿勢を変えてあげましょう。こうすることで、全体がムラなく温度上昇します。一時停止ができない乾燥機の場合、終わってからもう一度姿勢を変えて乾燥をしましょう。面倒でもここをキッチリやらないと、温度ムラの中でダニさんが生きのびますよ!
最近のコインランドリーでは、大型の温度調節機能付き乾燥機を置いている所が増えています。
是非一度、チェックしてみてくださいね。
【天日干し】
基本的にNGです。というのも羽毛は問題ないのですが、ガワ生地に主に使用されているポリエステルやシルクは、紫外線に弱いんです。なので、生地の劣化のスピードが速くなる恐れがあります。
しかしながら、乾燥機がない・ガワ生地が弱っているなど致し方ない場合は、カバーをつけたままで干しましょう。干す時間は、おおよそオモテ・ウラそれぞれ1~2時間程度。くれぐれも、ふとんたたきでバンバンたたかないでくださいね。ただただ生地と羽毛を痛めるだけですので、ご注意を。
これで、カビの抑制には効果が見込めます。が、ダニ退治の効果はあまり見込めないでしょう。
【気をつけて!】
- 「布団クリーナー」を使う場合“吸引・たたきが強すぎる”、“UVがでる”などの場合があり、かえって羽毛ふとんを痛める場合がります。ですので、必ずクリーナーの取り扱い説明書を確認して使ってくださいね。
- 「消臭・除菌スプレー」を使う場合も、必ず取り扱い説明書を確認して使ってくださいね。ただ、スプレーをしても洗った事にはならないので、汚れはたまってゆきます。また、ダニにも効果はないので、ご注意を。
- カバーも週に1度は洗濯をしてくださいね。カバーにダニのエサ(人間のアカ・皮脂)がありますよ。
気持ちよく使うコツは、ズバリ「ふとんを敷きっぱなしにしない」です。
手間ですが、こまめに寝床を上げ下ろしすると、ふとん内の湿気・温度はさがり、カビ・ダニにとって居づらい環境になります。ひいては、フカフカが長く続くことにもなりますので是非オススメです。
【保管】
寒い時期も終わり、もういいかな?と思ったら、洗って乾燥して次は保管!
長期保管をする場合は、なんといっても事前によく乾燥してくださいね。
つぎに使う時に、開けたらモワッ・・・カビ臭ッ!
な~んてことにならないように、1にも2にも乾燥です。
実は、羽毛ふとんは「布団圧縮」での保管には向いていません。
長時間、圧縮の強い力(大気圧)にさらされると、せっかくの羽毛がつぶれてしまうんです。
なので、
- そのままたたんでビニール袋に乾燥剤(売っている布団用の無臭のもの)と一緒に入れ、堅く封をする。
- つぶれないように上に物を乗せなくて済むような収納場所に保管する。
これがベター。
収納場所の関係で、どうしても圧縮をしたい場合は、
- 圧縮袋の取り扱い説明書の注意書きを確認する。
- 空気を抜きすぎず、元の高さの1/4程度にとどめる。
- 半年以上の圧縮保管はしない。
これらに注意してください。
まぁ、圧縮保管にも「保管中のダニ・カビの心配がいらない」というメリットもありますので、一長一短といったトコロでしょうか。
どちらの保管方法でも次に使う時には、必ず乾燥してフンワリさせてから使ってくださいね。
羽毛ふとんは、乾燥にはじまり乾燥で終わるんですよ。
これで、寒い冬でもぬくぬくライフを満喫してくださいね。