クリーニングの仕上がりはここを確認!

 

皆さんは、クリーニングに出して仕上がってきた衣類をよく見ていますか?

 

気にしたことは無い?結構すみずみまで見るタイプ?

 

クリーニング店によって、その仕上がり具合はさまざま。

 

ここでは、私たちクリーニングをする側が、仕上がりに際して気をつけていることや、ここを見てほしい!といった、クリーニング後の仕上がりをチェックする方法をご紹介します。

 

 

クリーニングではここをみるべき?

 

一口に、仕上げといっても服の素材やその形状は一つ一つ異なり、様々です。

仕上げの方法も厳密には一点一点(服の形状・生地厚・素材)、その時々(季節・温度・湿度)で異なります。(調節しています。)

 

そこで、ここでは大まかに3つの形に分けて、気をつけている部分を解説してゆきます。

 

まず、基本的にどこのクリーニング店でも気をつけている箇所をご紹介しましょう。

ここに挙げる箇所は、ご着用時に目に留まりやすい(クレームになりやすい)ので、比較的どこのクリーニング店でも気を付けている、最低ラインだと思います。

 

①トップス    「首(エリ)元」・「両袖口」・「スソ」

②ボトムス    「両足スソ」・「腰回り」・「股回り」

③ワンピース・コート    「首(エリ)元」・「両袖口」・「スソ」

 

ここで挙げた箇所の、「縫い目が波打っていないか」「生地の折り返しのラインが波打っていないか」をチェックしてみてください。ここが、キチンとできていないことが続くと、ちょっと難アリかも?

 

ただ、クリーニング屋さんも人間ですので、何百・何千点と仕上げている中に、漏れがあることもあります。あまり目クジラ立てずに、遠慮なく再仕上げをお願いしてみましょう。きっと、こころよく受けてくれるハズです。こうしたやり取りも、クリーニングを利用する醍醐味の一つですよ。

 

私たちの側からすると、ご依頼になるお客様には、要望・お願いなどは遠慮なく意思表示をして欲しいなと思っています。行き違いや、認識の違いを防止するためもありますが、よりお客様の意思を聞けることは、やりがいに繋がりますので、何かあったときだけではなく、いろんなやり取りができればいいですね。

 

 

 

 

クリーニング店の方針

 

クリーニング店が何百・何千点と仕上げをこなすには、一点あたりの作業効率を上げていかなければなりません。

つまり、一点にかける時間と手間を最小にするか、技術力を向上するかしなければ、作業効率は上がらず数をさばき切れません。

 

すぐに効果が出て、すぐに取り組めるのが「優先順位をつける」です。

「かける時間と手間」に優先順位を付けるときに、その基準はご着用時に目に留まりやすい(クレームになりやすい)順になりがちです。しかしながら、より多くの点数をこなすことができ、コストも抑えられることにより安価でより多くのお客様にご利用いただくことが可能です。

 

技術力の向上を目指すなら、すぐには結果が出ません。その間は、仕上げ点数も限られ作業効率も上がりません。お客様に提供する価格も安くはなりません。とはいえ、優先順位をつけなくても良く、品質の維持という点では有用です。

 

これは、各クリーニング店の経営方針・考え方によるものなので、どれが「良い」「悪い」ということではありません。さながらディスカウントスーパーと高級スーパーとの路線の違いみたいなモノです。

 

これからのご利用に、「こうした方針が各クリーニング店にもある」ということを理解した上で、ご利用いただくと、無用なトラブルは避けられると思いますよ。

 

 

プロでも見落としがちなポイント

 

さて、次にクリーニング店が手を抜き・・・あー、見落としがちな箇所を、それぞれの形について解説していきましょう。

 

①トップス

  • 一番多いのが、「付属品・パーツがキチンと伸びておらず、波打っている。」です。

  ここで見落としの多い付属品やパーツとしては、

  フリル、フード、肩章、ポケットのフタ、ワッペン、ヒダ、ソデまくり・スソまくり用のヒモ・ベルト

  • 脇・脇腹の縫い目が波打っている。
  • 裏地がある場合の裏地。特にスソ付近の裏地。

 

②ボトムス

  • ここでも、「付属品・パーツがキチンと伸びておらず、波打っている。」です。

  ボトムスで見落としが多い付属品やパーツは、

  フリル、ポケットのフタ、ヒダ、補助ベルト類

  • 裏地のシワが伸びていない。
  • スカートに使われている網紗(メッシュ)のシワが伸びていない

 

③ワンピース・コート・アウター系

  • トレンチコートなどの、肩章・胸当て・ソデ口のベルト・腰回りのベルトとベルト通しが伸びていない。
  • 裏地。特にスソ付近の裏地。

 

全体として、プレス・アイロン後にできる、裏地の跡の消し忘れがあります。

 

 

これらを参考に、クリーニング後クローゼットに直行ではなく、仕上がり具合を確認してみましょう。

 

もし、再仕上げを依頼する場合はできるだけ早くクリーニング店に言ってあげてくださいね。

クリーニング店によっては、「受け取り後○○日以内に申し出てください」などのルールがある所が多いので気をつけましょう。

 

 

 

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